飯森裕次郎は精神病で精神障害者保健福祉手帳を持っていた。拳銃強奪に動機なんてない?
飯森裕次郎は精神病だった!拳銃強奪事件の犯人の動機とは
大阪吹田市の交番を襲った拳銃強奪事件の犯人、飯森裕次郎が精神病だったと話題になっています。
彼の精神病はどのような症状だったのでしょうか?
犯行動機なんて最初からなくて、自分でもよくわからないままにこのような凶行に及んだのでしょうか?
調べてみました。
飯森裕次郎の精神病と犯行動機
小中校と学生時代を過ごした故郷の大阪吹田市の交番を襲った飯森裕次郎ですが、彼が精神病だった可能性が高いことが明らかになりました。
NHKは以下のように報道しています。
逮捕されたのは、東京 品川区の飯森裕次郎容疑者(33)です。
警察によりますと、飯森容疑者は16日早朝、大阪 吹田市の千里山交番に勤務する古瀬鈴之佑巡査(26)を刃物で襲い、拳銃を奪ったとして、強盗殺人未遂の疑いが持たれています。古瀬巡査は、胸などを刺され意識不明の重体になっています。
警察は、交番の防犯カメラの映像などから、飯森容疑者の犯行とみて行方を捜していましたが、17日午前6時半ごろ、現場から北に約8キロ離れた箕面市の山中で発見し、逮捕しました。
その際、拳銃が見つかり、1発発射した痕跡があるということです。
飯森容疑者の所持品の中には、現金10万円や精神障害者保健福祉手帳、それに逃走中に購入したズボンや携帯充電器などがありましたが、スマートフォンの電源は入っていなかったということです。
飯森容疑者は、警察の調べに対して、「私のやったことではありません。私が思うのは病気がひどくなったせいです。周りの人がひどくなったせいです」と供述し、容疑を否認しているということです。
出典:NHKニュースより
ここで注目してほしいのは、彼が精神障害者保健福祉手帳を持っていたことです。
この精神障害者保健福祉手帳というのは、統合失調症やうつ病、解離性障害など、全ての精神病を対象にした保健福祉手帳です。
症状の重さで1級(日常生活ができない)、2級(日常生活に著しい制限が必要)、3級(日常生活もしくは社会生活に制限が必要)とレベルがわけられており、飯森裕次郎が何級だったのかは不明です。(一部では2級との噂あり)
しかし、この精神障害者保健福祉手帳を取得するには、精神病による初診から半年以上経過していることが必須条件なので、少なくとも彼は半年以上前から何らかの精神病に悩まされていたのだと思われます。
※参考資料、厚生労働省『みんなのメンタルヘルス』
飯森裕次郎は先ほどのNHKの報道にもあるように、容疑を否認しており「私のやったことではありません」と言っているので、もしかしたら彼は解離性障害の症状を患っていたのかもしれません。
解離性障害とは以下のような精神病です。
解離性障害は、自分が自分であるという感覚が失われている状態といえるでしょう。
たとえば、ある出来事の記憶がすっぽり抜け落ちていたり、まるでカプセルの中にいるような感覚がして現実感がない、いつの間にか自分の知らない場所にいるなど、様々な症状があります。
こうした中で、自分の中にいくつもの人格が現れるものを多重人格障害(解離性同一性障害)といいます。ある人格が現れているときには、別の人格のときの記憶がないことが多く、生活面での様々な支障が出てきます。
出典:厚生労働省『みんなのメンタルヘルス』より
飯森裕次郎がこの症状に悩まされていたのだとすれば、彼の供述も辻褄が合いますがどうなのでしょう?
そもそもこの犯行に明確な動機はあったのでしょうか?
彼は事件現場から約8㎞離れた山中のベンチで横になっている所を逮捕されたそうですが、まともな神経ならもっと遠くに逃げるでしょうし、もっと警察に警戒しそうですが、あっけなく逮捕されました。
朝日新聞が運営する『AERAdot.』が逮捕の瞬間を以下のように伝えています。
山の上と下で挟みうちにするような形で捜査員を投入した。拳銃を持っているので防弾の盾を用意して、慎重に確保した。
飯森容疑者は山道のベンチで自分のリュックサックを枕にするような恰好で寝ていた。拳銃はコンビニのビニール袋に入れ、ベンチの下に置いていた。名前を聞くと、『飯森です』というので逮捕状を執行した。抵抗もせず、素直に従っていた。
出典:『AERAdot.』より
その一方で、彼は今回の交番襲撃を用意周到に計画しています。計画的な犯行なら逃走経路なども準備したり逮捕されないようにしそうですが、彼にとって交番を襲撃して拳銃を奪うということが最終目標だったのでしょうか?
それと小中学校に野球部だった飯森裕次郎は同級生に以下のような連絡もしています。
事件の6日前にフェイスブックで「頼みがある。当時の部員のフルネームと連絡先、野球部顧問の顔写真を送ってほしい」「同窓会を開きたいので連絡先を集めている」とのメッセージを受信した。
飯森容疑者とは中学卒業以来一度も会わず、連絡を取っていなかったので、返信しなかった。男性の弟も電話で同様の連絡を受けたという。
出典:『時事ドットコムニュース』より
自分が何か事件を起こして逮捕される前に、昔の同級生らに一目会いたかったのか?それとも同級生らに危害を加えようとしていたのか・・・
彼の真意はわかりませんが、この時点で既に彼の中では何か行動をおこすという決意は固まっていたのでしょうか?
これらのことを考えると、確かに彼は何らかの精神病を患っていたのかもしれませんが、それは犯行の決意を最後にほんの少しだけ後押ししただけなのかもしれませんね。。。
それに犯行は奇しくも、飯森裕次郎の父親で関西テレビ常務取締役、飯森睦尚(むつひさ)氏の誕生日でもある6月16日の父の日に行われています。
※参考資料:『日刊スポーツ』より
このことを考えると、彼の父親の存在も今回の犯行動機に関係しているのかもしれません。
行動が一見バラバラで支離滅裂な印象を受ける拳銃強奪事件の犯人、飯森裕次郎ですが、今後彼は精神病で責任能力なしと判断されるのでしょうか?
飯森裕次郎は精神病で責任能力なしで無罪?
精神障害者保健福祉手帳を持っており精神病の可能性が高い飯森裕次郎は今後どうなるのでしょうか?
日本の刑法では、心神喪失(善悪の判断や行動が出来ない)や心神耗弱(しんしんこうじゃく)(善悪の判断や行動する能力が著しく障害されている)の状態の犯罪者は無罪判決や減刑をされますが、飯森裕次郎はこれに当てはまるのでしょうか?
たとえ犯行が計画的であっても安易に結論が出るわけではなく、様々な事柄を判断して精神鑑定されるそうですが、彼の場合はどうなるのでしょう。
※参考資料:『国立研究開発研究法人 国立精神・神経医療研究センター』
今後、彼の精神鑑定が行われますが司法は正しい決断を下せるのか・・・
精神病が殺しのライセンスにならないことを願います。
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